6月6日は「梅の日」。その由来は、天分14年4月17日、京都・賀茂神社の例祭で奈良天皇が祭神をまつる神事がおこなわれた際に、梅が献上されたという故事からだといわれている。天文14年4月17日は現在の暦で6月6日にあたる。この時期は、実った梅の収穫期であり、スーパーマーケットなどの店頭には青梅が並ぶ季節だ。そんな梅の日に梅干しの過去の人気記事を振り返る。(「AERA dot.」2023年6月5日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)
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毎年5~6月に巡ってくる、生の梅が出回る季節。梅仕事というと「梅干し」ですが、実はビギナーにも挑戦しやすいのが「梅酒」です。梅干し研究家の小川睦子さんは、著書『はじめてでもおいしくできる 梅干し・梅レシピの基本』(朝日新聞出版)で、基本の梅酒の作り方だけではなく、ブランデーやウイスキーを使ったアレンジ梅酒レシピも掲載している。基本の梅酒は、生梅・焼酎・砂糖を保存瓶に入れるだけと、とても簡単。甘さを控えめにしたい場合の分量などとともに、本から抜粋して紹介したい。
5~6月に仕込んだら3カ月後には飲める
使用する梅は、青梅でも完熟でも、熟しすぎたくらいのものでも構いません。青梅ならすっきり爽やかな味わいに、熟した梅なら香り高いコクのある味わいになります。どちらもおいしいです。おいしい焼酎を選べば、さらにおいしくなります。
そして、漬け込みをしてから約3カ月がたつと、飲むことができます。時間が経てば経つほど、旨味が深まりますので、長く保存しておくのも楽しみです。
基本の梅酒の作り方
【材料】
- 梅500g
- 焼酎 (ホワイトリカー)900ml
- 砂糖200g
*甘さ控えめのレシピです。甘くしたい方は砂糖600 ~700g で作ってください。
【作り方】
(1)梅を用意します。
スーパーなどで販売されているものは通常1袋が1kgです。5月中旬~下旬頃に、「梅酒用」「梅シロップ用」と書かれたまだ青くてかたい梅が並びます。入荷時期はお店で聞いてみましょう。
基本的には、キズや打ち身があまりないものを選びましょう。とはいえ、少々のキズであれば、さほど気にする必要はありません。果物を選ぶ感覚と同じです。キズや傷みがひどい場合は、ジャムや梅味噌などを作るとよいでしょう。
収穫からあまり時間を置かずに作業を行うのが理想的です。お店の人に入荷日を確認して購入するとよいでしょう。なお、梅の実は温度変化に弱いので、冷蔵庫から出した場合、常温で保存していたものよりも早いスピードでカビや腐敗が進む可能性もあります。お店で冷蔵庫に保管されていた梅は早めに作業を始めましょう。