巨人の桑田真澄・二軍監督(写真提供・読売ジャイアンツ)
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 近年NPBでは高校野球のかつての名門・PL学園出身の指揮官が話題となっている。今シーズン開幕時には立浪和義(中日)、松井稼頭央(西武)、今江敏晃(楽天)の3人がNPB球団を指揮していた。

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 昨年就任した松井監督は開幕からチームの調子が上がらずに“電撃休養”となり、3年目の立浪監督率いる中日も2年連続で最下位に沈み、今季も現在セ・リーグ5位。今季から今江監督が就任した楽天もパ・リーグ4位と苦しんでいるイメージも強い。

 だが、高校野球界で一時代を築いた同校のOBには将来の“監督候補”として名前が挙がっている人物も多いという。

「PL学園はかつての甲子園の強豪校で多くのプロ選手を輩出したが、立浪監督就任以前の一軍監督となると過去2人しかいなかった。今季は同時に3人が指揮を執ることとなり、開幕前は同校OBを中心に盛り上がっていた」(高校野球に詳しいスポーツライター)

 PL学園は甲子園で春3回、夏4回の優勝を誇り、82人のプロ野球選手を輩出した超名門だ。しかし、立浪監督が就任する前の段階では、NPBで一軍監督を務めたのは2010~11年の横浜・尾花高夫氏と、18年途中~19年の楽天・平石洋介(現西武ヘッド兼打撃戦略コーチ)の2名のみ。だが、プロで活躍した多くのOBたちが“監督適齢期”とも呼べる年代になってきたことで、同校からさらなるNPB指揮官が生まれる予感もする。

 PL学園の野球部自体は2013年に暴力事件が発覚したことなどをキッカケに、2015年より新入部員の募集を行っておらず、現在は休部となっている。2023年春には1年生の1人が入部を許可されたというが、まだまだ“復活”に向けては多くのハードルがある。そんな中でNPBで同校出身の監督が増えることで、PLの野球部復活へ向けて背中を押してくれることを期待する声もある。

「現在のPL野球部は実質の廃部状態。桑田真澄・巨人二軍監督などを中心に復活へ向け活動しているが、今のところ大きな進展はない。球界最高峰の舞台でOBが監督を務めることで良い影響を及ぼすと信じたい」(PL学園野球部OB)

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OBとして監督就任に最も近い人物は…