イラスト:佐藤ワカナ

 睡眠時間を5時間前後に抑えることで(1)活動時間が増える(2)深い眠りで疲労から劇的に回復(3)アドレナリンの分泌が増え日常的に火事場の馬鹿力を出せる、などの効果が期待できる。

「導入に必要なのは、寝室の環境を整えること。寝室を『スーパー回復ルーム』と捉え、とことんこだわりましょう」

 まぶた越しに光を感じないよう光源はすべてふさぐ。カーテンの隙間や小窓はもちろん、エアコンのLEDも。厚手のカーテンや耳栓で音を防ぎ、それでも外の音が気になるなら寝室を別の部屋に移すのも手。チェックリストで眠りの準備ができているか確認しよう。

 準備ができたら、起床時間を30分ずつ早めて睡眠時間を縮めていく。スマートウォッチの睡眠採点機能を使い、点数が大きく落ちないことを確認しながら進めるのがおすすめ。昼休みなどに必ず15~25分の仮眠を取り脳を回復させよう。

 一方、創造性や作業の正確さが下がったり、攻撃性が高まり人間関係が悪化したりといった副作用に注意が必要だ。

エリザベス女王の快眠戦略

【メリット】独創的なアイデア、穏やかな幸福感美容も妊娠も!

【デメリット】脳内が「お花畑」だまされやすく努力しにくい

 二つ目の「快眠戦略」は短眠と対をなす眠りだ。自身にとって質・量ともに最適な睡眠が「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニン、オキシトシンの分泌を促し、穏やかな幸福感や自由な発想、冷静な判断力を得られる。ホルモンバランスが髪やお肌を美しく保ち、妊活にも最適だ。

 繁忙期や起業期を終え自身や周囲との関係をケアしたい人や、一つ上のステージに立ちたい人にぴったり。エリザベス女王やビル・ゲイツ氏、ウォーレン・バフェット氏らの睡眠といえば、なるほどと思えるのでは。

 一般的に7~8時間が最適という人が多いので、まずは8時間眠り、15分ずつ起床時間を早めて自身が最もすっきり起きられるタイミングを探ろう。

「大切なのは悩みを抱えたまま眠らないこと。オンとオフを切り替えるため、寝る前のルーティーンを作りましょう」

AERA 2024年6月10日号より
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