実践のハードルは四つの中で最も低い。9~10時ごろに一度眠りに就き、振動式の目覚ましで3時間後に起床。この眠りで昼間の疲れから回復できるので、夜中の3時間はまさに自分だけの「無敵の時間」になる。

「子どもを早く寝かせることで、情緒不安定や学力低下の原因にもなる睡眠不足を解消できます。子育て中の親にはうれしいことずくめなんです」

 難しいのは、無敵の3時間を終えて眠りに就くことだ。ポイントは4度の「お色直し」。部屋着と寝間着をきっちり分け、寝間着は「いかにもなパジャマ」、部屋着は近所なら出かけられるレベルの服にする。帰宅したら部屋着に→入浴して寝間着に→夜中起きて部屋着に→歯磨きして寝間着に、と着替えで脳のスイッチを切り替えよう。

 深夜に動くので、音などでご近所や家族に迷惑をかけない配慮は不可欠だ。(朝日新聞社・上栗崇)

角谷リョウさん(すみや・りょう)/上級睡眠健康指導士、日本睡眠学会員、日本サウナ学会員。近著に『一日の休息を最高の成果に変える睡眠戦略』など(写真:本人提供)

AERA 2024年6月10日号より抜粋

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