でも、子育ては、数字とは無関係です。

 子育てが親を成長させることがあるとすれば、それは、「世の中に理屈の通じない理不尽なことがある」ことを親に突きつけ「この理不尽をどうやってやりこなそう」と考える経験を与えるからだと僕は思っています。

 そこで初めて「子供は思った通りには育たない。願った通りにも育たない。頑張ってもそのまま結果には出ない」という恐ろしい「子育ての真実」を知ってしまうのです。

 ですから、「親の教育の問題」とか「子育ての失敗」なんてしたり顔で言っている男性政治家は、責任を持って子育てしたことがないと僕は思っています。「責任を持つ」というのは、どれだけ睡眠時間を削り、自分の時間を持てなくなったか、ということですからね。

 さて、ひよこ丸さん。僕のアドバイスは、友人が言っていることと同じです。

 一刻も早く保育園を探して、職場復帰することです。

 まずは、シッターさんよりも、保育園探しがいいと思います。認可、認可外、公立、私立問わず、とにかく、保育園にお子さんを預けることを強くお勧めします。

 どうしても見つからなければ、シッターさんもいいのですが、ずっと預けることが前提ですから、保育園の方がひよこ丸さんも気持ちが楽になるのではないでしょうか。

 ちなみに、僕は生後8カ月から保育園に預けられて、(その当時か、またはその保育園にはまだ)延長保育の制度がなかったので、シッターさんにむかえに来てもらって、19時半ぐらいまで預かってもらっていました。

 自分としては、保育園で楽しみ、シッターさんと遊んだ良い思い出です。

 ひよこ丸さん。「母親である自分ですら子どもの癇癪に辟易して怒鳴ってしまうのに、他人であるシッターさんや保育士さんならいわんや……と思ってしまい」と書きますが、仕事を抱えすぎているあなたに上司が別の人に仕事を任せろと言った時に「責任者のあたしですら仕事の困難さに辟易して怒鳴ってしまうのに、他人であるあの人やこの人ならいわんや……」と言いますか?

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