2020年オフにはポスティング制度でのメジャー挑戦を目指したがコロナ禍の影響もあって契約がまとまらずに断念。翌2021年は右肘の違和感などコンディション不良に悩まされ、自国で開催された五輪出場を辞退することとなり、その後もイメージ通りの球がいかない時期が続いた。

「30歳前後から故障に悩まされるようになった。以前から腰痛はあったが、2021年以降は何かしら体の不調を抱えていた。体の変化や異変に関しては菅野本人も早い段階から気付いていたはず。メジャー断念、五輪辞退もかなり悔しかったはず」(巨人関係者)

 様々なことが重なり気持ちも切れてしまっていたのかもしれない。体を万全の状態に戻すのにも時間がかかった。しかし全てを乗り越え、進化して戻ってきた。

「復調して新たな目標も出てくるはず。巨人の日本一奪回とともに、侍ジャパンへの返り咲きを狙っているのではないか。以前から日本代表への思いは強く、昨春のWBCも熱心に見ていた。当時36歳のダルビッシュ有(パドレス)の活躍にも刺激を受けたはず」(巨人関係者)

 2017年の第4回WBCでは侍ジャパンのエースとして活躍したが、自身が先発を務めた準決勝の米国戦は好投を見せながら1対2で敗れた。雪辱を果たすチャンスもあった2021年の東京五輪は辞退したため、昨年のWBCでの侍ジャパンの優勝に思うところはあったはずだ。

 また、このまま活躍を続ければ“もう一つの目標”も見えてくるという声もある。

「菅野自身の手応え次第だがメジャー挑戦も考えているのではないか。全盛期ほどではないが投球術に対するメジャー側の評価は依然として高い。現役晩年に差し掛かり、野球人生に悔いを残さないためにも渡米の可能性もあるだろう」(在京球団スカウト)

 浪人の末に巨人入りした強い意志の持ち主だけに、メジャーへの思いが今も存在するのならばオフに何らかの動きがあってもおかしくない。伯父の原辰徳前監督が退任したことで、過度に球団へ気を使う必要がなくなったことも追い風になるかもしれない。

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復活した菅野の今後に注目