「大人になるべき」
ドジャースの地元紙ロサンゼルス・タイムズでスポーツコラムニストを務めるディラン・ヘルナンデス。母が日本人であるため流暢な日本語を話す。米メディアで日本語が分かる数少ないジャーナリストだ。ドジャースが高校卒業時の大谷を獲得しようと目論んでいた時から、日本にも出向いて大谷を取材している。
長年の取材で浮かび上がってきたのは、「野球以外のことに興味がない野球少年」という大谷の人間像だったが、本当にそんな「キャプテン翼」のような純粋な人間が存在するのかと疑問に感じていたという。水原のスキャンダルが発覚した時には、「今回のことで本当の大谷の人間性がわかる」と述べていた。
連邦当局の捜査によると、大谷は自身の銀行口座から1600万ドル(約24.5億円)以上がなくなっていることに気付いていなかった。
「大谷は自分の銀行口座に一度も携帯からログインしていなかった。本当にお金はどうでもいいんだろうね」
「大谷が水原を親友だと思っていたとしたら、非常にかわいそう」
と、ヘルナンデス。
ヘルナンデスもブラムも、水原を介してしか大谷とコミュニケーションをとっていなかったネズ・バレロ代理人の対応に問題があったと口を揃える。同時に、ヘルナンデスは「(大谷自身も)グラウンドで少年でいるには、その外で大人になる必要がある」と警鐘を鳴らす。
「他の人に全部丸投げしてたわけでしょ。野球以外のことは面倒臭いという感じで...。 月に1回くらい口座をチェックするとか、たまに書類に目を通すくらいのことはやった方がいいと思う。アメリカは競争社会で、何をしてでも上に上がろうとする人が多い。とにかく犠牲者になるな、と僕も(自分の子供を)しつけている」