「体が大きくスピードがあるのは糸井嘉男(元阪神)を彷彿させる。長打力は佐藤が上だけにメジャー側からの評価も決して低くないはず。本人も『目指すべき場所』と語っており夢は大きく膨らむ」(阪神担当記者)

 糸井は「メジャーで活躍できるプレイヤーの1人」と言われていたが現役引退まで渡米することはなかった。ポジションは違うものの潜在能力の高さは佐藤も引けを取らないだけに、NPBで今以上の成績を残せば、日本の大砲が海を渡る日も必ず訪れるはずだ。

 シーズン開幕前の3月15日、中日とのオープン戦の好機に空振り三振に終わった佐藤に対し、「三振は何も起きない。空振りは。それだけのことや」と岡田監督は苦言を呈した。だが、指揮官が度々厳しいコメントを佐藤に発するのは期待の裏返しでもあるだろう。これから黄金期の到来も予感させる阪神だが、そのためには佐藤の飛躍は欠かせないはず。今季こそ、“メジャー級”とも評される長打力を遺憾なく発揮し、球界の話題の中心となるようなパフォーマンスを見せて欲しいものだ。