3歳ごろに野球をやり始めたころの古閑さん(本人提供)

夢は両親に「お城を建てる」こと

 これを機にゴルフを再開したのだという。

「友だちにラウンドに付き合ってもらうと、すぐに感覚が戻ってきました。引退直後には考えられなかったんですけど、ゴルフをするのが楽しくなってきたんです。そこで、やっとゴルフを趣味だって言えるようになりました」

 ゴルフ漬けの人生を歩んできた古閑さんだが、「別にゴルフが好きだから始めたわけではないです」と話す。古閑さんの夢は「パパとママにお城を建てること」だった。ゴルフはそのための手段でしかなかったのだという。

「それが私のベースにあるんです。ゴルフの前は野球をやっていましたが、それも目的は同じです。だから、テニスに出合っていたらテニスをしています。稼げるスポーツしか選んでない」

 古閑さんがゴルフを始めるきっかけになったのは、プロゴルファーの坂田信弘氏が本県に「坂田塾」を開校したことだった。

 それまで父と二人三脚で野球に熱中していた古閑さんは、クラブを握ったことすらなかったという。ゴルフを始めることを父親と古閑さんは拒んだが、親戚の説得により、塾に応募することに。そして、見事選考を突破し、入塾した。

 坂田塾でメキメキと頭角を現した古閑さんは、中学2年生で世界ジュニアも制し、その後、元日本女子プロゴルフ協会会長の清元登子氏に弟子入り。19歳でプロテストに一発で合格した。

 期待の新星としてプロの世界に足を踏み入れた古閑さんだが、ずっと持ち続けた「プロ意識」の高さは、清元氏の影響もあるという。

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優勝直後に「引退」を決意