ドジャースの通訳を解雇された水原一平氏
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 元ドジャース通訳・水原一平氏の違法賭博スキャンダルは収まる気配がない。大谷翔平の活躍と比例するように自身も有名人となり、通訳の「イッペイ」として世間に親しまれたが、今後は想像を絶するイバラの道が待っているという。

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「賭博で生じた借金の額が想像以上に大きいので(巨額窃盗となれば)収監される可能性もある」(米留学経験のある都内弁護士)

 日本時間3月21日の朝、水原氏がドジャースを解雇されたニュースで日本中に衝撃が走った。違法スポーツ賭博で借金を重ね、返済のために大谷の口座から違法賭博運営者にお金を送金していたという。

 大谷のメジャーリーグでの成功にとって“欠かせない人物”として、公私ともに充実した生活を送っていたように見えた。しかし許されざる行為を犯してしまい、仕事はもちろんこれまで積み重ねてきた信用もすべて失うこととなった。

「大谷側(代理人や弁護士)とドジャースはメジャー屈指のスター選手を守りたい。大谷にとって最低限の痛手で済むように今後の対応策を必死に考えているはず。水原氏の発言が二転三転したのも、そういった理由からのはず」(MLB関係者)

 水原氏が米スポーツ専門局『ESPN』のインタビューで語った内容をのちに修正するなど、事実が明らかになるのはこれから。しかし、違法ブックメーカーでギャンブルを行った時点で、仕事を失うということだけで収まりそうにない。

「違法行為への関与を隠して業務を行なっていたことになる。雇い主のドジャース、そして前所属先のエンゼルスは『虚偽の申告をされ球団イメージを傷つけられた』として裁判を起こす可能性もあるのではないか。仮にそうなった場合は、信じられない損害賠償を求められるだろう」(米留学経験のある都内弁護士)

 水原氏は北海道苫小牧市出身で1991年から家族とともにロサンゼルスへ移住。米国で育ち、2012年にはヤンキースに入団予定だった岡島秀樹氏の通訳として採用が決まっていたが、フィジカルチェックで問題が見つかり水原氏の契約も白紙となった。その後、日本ハムで通訳となり、2017年オフに大谷のエンゼルス入団に伴い専属通訳となった。

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人気通訳から一転“怪しい人物”に