レギュラーシーズンの開幕を間近に控えた3月11日、巨人の若林晃弘と日本ハムの郡拓也の交換トレードが両球団から発表された。昨年もシーズンが開幕した後に5件のトレードが成立しており、今年もこれから動く球団が出てくる可能性は高いだろう。そこで今回は近年トレードが成功している球団と、上手く機能していない球団を探ってみたいと思う。
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トレードで獲得した選手が最も活躍している印象を受けるのがロッテだ。2018年の7月に藤岡貴裕を交換要員に岡大海を獲得。怪我で離脱した荻野貴司の穴を埋める意味合いが強く、3球団がドラフト1位で競合した藤岡を放出することに対する疑問の声も多かったが、岡は年々成績を上げて昨年はキャリアハイとなる90安打、7本塁打をマークするなどチームに欠かせない存在となっている。
2020年9月には巨人で三軍落ちしていた沢村拓一を香月一也とのトレードで獲得。沢村は入団直後に一軍昇格を果たすと、22試合に登板して1セーブ、13ホールド、防御率1.71と見事な成績を残してチームのクライマックスシリーズ(CS)進出に大きく貢献した。
それ以降も2022年7月にヤクルトから坂本光士郎(交換要員は山本大貴)、2023年3月には日本ハムから西村天裕(交換要員は福田光輝)、2023年7月には巨人から石川慎吾(交換要員は小沼健太)を獲得し、いずれも貴重な戦力となっている。また一軍の戦力となったのは現時点では移籍直後だけだが、2021年6月にDeNAから獲得した国吉佑樹(交換要員は有吉優樹)も短期的な補強という意味では成功だった。逆にロッテから移籍した選手ではヤクルトに移籍した山本が中継ぎとして活躍を見せているものの、それ以外は目立った成績を残せていない。このあたりにもロッテのトレードの上手さが表れていると言えるだろう。
トレードが成立した件数はそれほど多くないものの、プラスの方が大きく見えるのがヤクルトだ。