マイナーリーグ時代の西武・ヤン(写真:ZUMA Pressアフロ)
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 今年も新たな外国人助っ人たちが各チームに入団したが、シーズン中に大きな話題になりそうな予感を漂わせている選手が西武のリリーフ左腕ジェフリー・ヤン(27歳)だ。

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 ドミニカ共和国出身のヤンはこれまでメジャーリーグでのプレー経験はないが、最速159キロのストレートや140キロ台のチェンジアップなどを駆使するパワー系投手。コントロールには不安があるものの、奪三振能力が非常に高いのが特徴。昨シーズンはマーリンズ傘下の2Aと3Aで合わせて57イニングに登板し、奪った三振は102個。奪三振率は16.1と驚異的な数字で、持っている能力を遺憾なく発揮できればなかりの戦力になる可能性を秘めている。

「中南米系選手特有の全身バネのような体を生かしたキレの良いボールが武器。コントロールにばらつきを感じるが、初速と終速に差がないのか打者の手元で球威が落ちない。空振りと見逃しの両方でストライクを取れるのが強み」(西武担当記者)

「160キロ近い真っ直ぐと打者の手元で鋭く落ちるチェンジアップは脅威。パラシュートと呼ばれるチェンジアップを駆使して2000年代にMLBツインズ、メッツで活躍した左腕のヨハン・サンタナを彷彿させる」(在京球団編成担当)

 ヤンの投球を見て、かつて2度サイ・ヤング賞を獲得したサンタナと重ね合わせる人物もいるほどだ。サンタナはヤンの得意球と同じチェンジアップを武器に2004年から3年連続で奪三振王にも輝いている。サンタナとは違い、ヤンはリリーフでの起用になると見られているが、ハマれば昨季もリーグ2位の救援防御率(2.81)をマークしたチームにとって大きな戦力になりそうだ。

 そして、そのピッチング以上に注目を集めそうなのが、投球中のパフォーマンス。来日前にもSNSなどで紹介されて話題となっていたが三振を取った時にマウンド上でピヨーンと飛び上がるなど、大きなジェスチャーがトレードマークだ。本人はそのパフォーマンスを「ラ・センテンシア99」と名付け、3日に行われたロッテとの練習試合でも安田尚憲を三振に切って取った際に披露した。

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ド派手パフォーマンスは許容範囲?