そして、せっかく海外にいるなら、休みの日にはいろんな場所に出かけて楽しみたいし、語学学校に通うための貯金もしたい─。すると食費を削るしかなくなり、パンとコーヒーなどの軽食や、店の残り物をもらって食べるなど、日本にいる時より質素な食事が続いた。アメリカより安いと言っても、日本に比べるとオーストラリアも物価が高く、外食すれば日本の倍近い金額がかかる。本当はもっと観光に出かけたり、買い物を楽しんだりしたいが、今の賃金のままでは到底難しい。

「このままだと、海外に来た意味がないかも」と、異国の地で、ジリ貧に近い状態のなか、焦りが膨らんでいった。

ルームメイトの紹介でマッサージ店の面接へ

 そんな折、シェアハウスのルームメイトである中国人女性から「良いところがあるよ」と教えられたのが、“マッサージ店”だった。ユウコさんも、求人サイトなどを通じて、破格に時給が高いマッサージ店の求人をいくつか見たことがあり、気になる存在ではあったのだが、「もしかすると危ないお店なのかも」と躊躇していた。ルームメイトはいくつかのマッサージ店で働いたことがあると言い、「レストランよりマッサージ店のほうがずっと稼げる」「嫌なことはしなくていいから、大丈夫だよ」と、ことも無げに話した。

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性的サービスで収入大幅アップ