ルームメイトいわく、仕事内容はマッサージが基本だが、性的なサービスをすることで収入を大幅にアップできるという。性的なサービスは、どこまで何をやるかは個人で決めて良いが、「マッサージのみしかやりません」という人は採用されない。あくまで性的なサービスを提供できる前提で採用となる。
「日本人の女の子もいっぱい働いてるよ」「まずはトライアルで試してみたら? 嫌だったらすぐ辞めたらいいし」
こんな声が後押しとなり、物は試しと、面接を受けることになった。ユウコさんは風俗の仕事の経験はなく、男性経験はそれまでに1人。性的なサービスに対する不安もあったが、どこかで興味を持っているのも事実だった。
「男性経験が少ないという自覚があったので、素直にもっとその方面を知りたいという気持ちがありました。海外だとバレる心配もないし、仕事として覚えられるなら、ある意味一石二鳥かもと思ったりして……」
オーストラリアでの売春行為は合法化されており、ユウコさんが滞在していた州では、性風俗産業で働く女性は政府機関からライセンスを受け、登録制で仕事をしている。だがライセンスを受けずに、違法にサービスを提供する店や女性も数多く、ユウコさんが面接を受けた店も、そうした店の一つだった。