朝起きてから「さあ、何をしようか」といちいち考えていたら、それだけで疲れてしまいます。日々の生活の基本的な行動は、できるだけルーティン化することをおすすめします。
慣れないうちは、この7つの習慣を紙に書いて、目立つところに貼っておくのもよいかもしれません。
みなさんは靴ひもを結ぶとき、「まずはこうして、次はこうして……」といちいち考えませんよね。それと同じように、何も考えなくても勝手に体が動くようになるまでつづけてみてください。
毎朝「鏡を見る人」はいつまでも若々しい
五木寛之さんのベストセラー『大河の一滴』(幻冬舎)に、いかにルーティンが大切かを教えてくれる、こんなエピソードがあります。
2020年に亡くなられた、作家・冒険家のC・W・ニコルさんに、五木さんがこんな質問をしたそうです。
「南極などの極地では、長いあいだテントを張って、くる日もくる日も風と雪と氷のなかで、じっと我慢して待たなければいけないときがある。そういうときに、どういうタイプの連中がいちばん辛抱づよく、最後まで自分を失わずに耐え抜けたか」
ニコルさんはこう答えました。
「それは必ずしも頑健な体をもった、いわゆる男らしい男といわれるタイプの人ではなかった」
「きちんと朝起きると顔を洗ってひげを剃り、一応、服装をととのえて髪もなでつけ、顔をあわせると『おはよう』とあいさつし、物を食べるときには『いただきます』と言う人もいる。こういう社会的なマナーを身につけた人が意外にしぶとく強く、厳しい生活環境のなかで最後まで弱音を吐かなかった」