定年後、毎日をダラダラと過ごしていないだろうか。現役時代は会社が生活を管理してくれていたが、定年後には自分で管理する必要がある。1日を充実させるためには、自律神経のスムーズな切り替えが大切。そのために取り入れたいのは、「朝のルーティン」だ。自律神経研究の第一人者である小林弘幸医師の新著『老後をやめる 自律神経を整えて生涯現役』(朝日新書)から一部を抜粋、再編集して解説する。
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スタートダッシュを決めるための朝の過ごし方
「朝のルーティン」についてもお話ししておきましょう。
私はよく「朝をどう過ごすかで一日が決まる」とお伝えしています。副交感神経優位の状態から、スムーズに交感神経優位の状態へと切り替えることができれば、いい流れに乗ることができます。
しかし、切り替えがうまくいかないといい流れに乗ることができず、コンディションの悪いまま一日を過ごすことになってしまいます。
たとえば、休みだからといって昼まで寝ていたり、朝ごはんを食べなかったり、カーテンをしめっぱなしにしたりしていると、交感神経にスイッチが入りません。そのため、頭がボーッとして、ダラダラ、ゴロゴロするだけのつまらない一日になってしまいます。