極限状態のなかでも、朝起きたら身だしなみを整える。きちんと挨拶をする。そうした毎日のルーティンが自分を守ってくれるのです。
なかでも私が注目したのは、身だしなみです。南極のテント生活ほどではないにせよ、定年を迎えてからの生活も、身だしなみがおろそかになりがちです。
ヒゲは伸びっぱなし、髪はボサボサ、鼻毛も出ている……。そんな状態では、どこかに出かける気力もわきません。家の中でダラダラ、ゴロゴロする生活になってしまいます。
人の目を気にしなくなったら、それが老後の始まりです。
みなさんは最近、自分の顔を鏡で見ていますか? 鏡に映った自分の顔をていねいに眺めていますか? 男性の場合、化粧をする機会がないので、見ていない人も多いかもしれません。
そんな人だって、若いころはデートのとき、ワクワクしながら鏡を見ていたはずです。そのころの気持ちを、もう一度思い出しましょう。
「自分の顔をじっくり鏡で見る」
ぜひ、朝のルーティンに取り入れていただきたいことです。
そのとき、鏡に向かってニッコリ笑ってみるのもおすすめです。楽しくないのに笑うなんてヘンだと思うかもしれませんが、つくり笑いでいいのです。だまされたと思ってやってみてください。
ポイントは、口角をキュッと上げることです。顔の筋肉の緊張がほぐれ、血流がよくなり、頭がスッキリします。気分が上がらないときは、とくに念入りにやってみてください。