一万円札はおろか千円札もハサミで切れない

「ハサミでお札を切れ」だなんて、ちょっと乱暴だったかもしれないけど、無駄遣いはお札を切るのと同じだと実感したことで、意識を変えてくれたんですね。

　お金って、口で喋ったり帳面に書かれた数字を見たりしているだけだと、しばしばその大切さや重みがわからなくなります。

　億単位の大金でも、実際の大切さや重みを実感できなければ、単なる数字にしか見えなくなることがある。

　目に見えないから、つい使いすぎたり無駄に使ったりしちゃうのね。

　でも、実際にお札を前にして、「これをハサミで切れ」と言われたら、そうそう切れるものじゃありません。1万円札はおろか、たぶん千円札だって切れない。

　だからあなたも、節約意識を高めたいなら、「お札を切るようなことをしていないか？」って、考えてみるといいと思います。「無駄遣いしないように」って気をつけるより、「お札をハサミで切り刻んでいないか？」って考えたほうが、実感が湧くんじゃないかしら。

　節約できたお金は、ぜひ、あなたの好きなことに使ってみてください。

　そういう目標があればこそ、「節約、やってやろうじゃない！」と思うはずです。何事も、楽しみながらではないと、続きません。

　最近は、電子マネーを使う機会が増えて、現金の重みがよりわかりにくい世の中になってしまったかもしれません。

　そんな風潮に足元をすくわれないよう、「お札を切ってなるものか！」という気合いで、大切なお金を守っていきましょう。