自己肯定感は、幸せに生きるためのエネルギー源。自己肯定感の浮き沈みは誰にでもあることです。高い状態に保つことができれば、その浮き沈みも小さくなります
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 中島輝(なかしま・てる)さんは、自己肯定感を高め、心を楽にして生きるためのさまざまな方法や心の持ち方、習慣のコツなどを、講演や本、ラジオを通して多くの人に伝えている心理カウンセラー。1万5000人を超えるクライアントのカウンセリングで、気づいたことがあるという。

「深刻なメンタル不調を抱えてはいないものの、心がもやもやする、何だか気分が停滞気味、自分に自信が持てない、自分が好きになれない……。こんなふうに、気持ちが安定しない状態が続いているという相談が多いんです」と中島さん。

 中島さんによれば、こうした心の変化の原因は「自己肯定感の低下」。一定しているものと思われがちな「自己肯定感」だが、実は浮き沈みがあり、低下しているときは自分自身で回復させることができる。

「それがわかると、みなさん少しほっとした顔をされます」(中島さん)

 自己肯定感を高めるにはさまざまな方法があり、中島さんは2024年1月に『自己肯定感を高めるインテリアブック』という本を出した。コロナ禍を経てリモートワークが普及し、家で過ごす時間が多くなり、生活スタイルも変化している。結果、住まいへのこだわりが以前よりも強くなったという人も少なくない。居住空間が整理され、心地よく整頓されていると、心の負担が軽減されて、気持ちがすっきりし落ち着くことができると中島さんは言う。

 そしてもう一つ。この本で中島さんが提案するのが、「ポジティブ脳をつくる暮らしの習慣」だ。ちょっとした習慣を毎日の生活に取り入れることで、自己肯定感がアップするという。本から引用する形で、朝・昼・晩に習慣化すべきティップスを紹介したい。

【朝】起きたら、息を吐きながらぐーっと背伸びをする

 朝、目が覚めたら、30秒ほど布団の中でぐーっと背伸びをしてみましょう。息は止めずに、少しずつ吐きながら行うとさらにぐーっと体が伸びます。たったこれだけのアクションで感情が「快」の状態にスイッチオン!これは寝ているときに圧迫されていた血管が、伸びをすることで刺激を受け、血流がよくなるから。血液を通して酸素が体中に行き渡るので、体がポカポカ温まってきます。ストレスホルモンのコルチゾール値も下がることがわかっています。

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