田中真紀子氏

党から選挙資金をもらっていた

――田中さんは(政治資金)パーティーをやっていらっしゃったんですか?

田中氏:やりません。一度もやったことない。みかん箱を持って行って道路に立ってやるとか。毎週、地元を全部くまなく回って、集会はずっとやりましたよ。

――選挙にかかる資金はどうしていたんですか?

田中氏:党からもらっていましたからね。森喜朗幹事長(当時)から100万。でも、森さんは「あんたじゃゼロが足りないだろ、田中さんのお嬢さんだから。おじさんがもらっとくよ」って。(私は)「ちょっとおかしいんじゃないですか?」と言ったけど、(森さんは)「いるの? 欲しいの?」と(お金を)出してぽいって投げて。他の議員は「ありがとうございます」ってやるんでしょうね。

――政党助成金の使い道を、党の偉い人が誰にいくら配るかを決めているということですか?

田中氏:そうなんでしょうね。ほかの人がいくらもらっているか知りませんけど。官房機密費だって、これも税金ですよ。いくらあるのか知らないけど、官房機密費も官房長官が自由に使う権限があるんです。もちろん総理に相談してですよ。総理が知らないとかとぼけたことは言わないほうがいいですよ。

 外務大臣をやりましたけど、外務省だって報償費というのがあって、外交のために人質があったらそれを釈放するために連れてくるとか、使い道の建前はあるけど、実際は外交官の幹部が適当に使っているのを何度も見たことがありますよ。だから税金の使い方に、国民はもっと真剣にならなきゃだめですよ。

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(裏金は)私的にも使っているのでは?