自民党派閥の政治資金パーティー券をめぐる事件で、元外相の田中真紀子氏の発言に注目が集まった。昨年の12月8日、「今こそ政治改革~政治とカネ」と題した集会を永田町の議員会館で開き、与野党の国会議員も耳を傾けた。田中角栄元首相の娘として、元外相として自民党政治の渦中にいた真紀子氏は、今の自民党をどうみているのか。時事YouTuberのたかまつななが話を聞いた。
【写真】裏金問題の追及に「頭悪いね」と言い放った自民党議員はこの人
* * *
安倍派は裏金派閥だった
――(昨年の)12月8日に集会を開いて記者会見をされました。どういった理由からですか?
田中氏:お金の問題というよりも、安倍政権ができたころから、かなり右傾化するだろう、外交面でもっともっとアメリカのイエスマンになるだろうという危惧がありました。そのあと菅(義偉)さんとか岸田(文雄)さんを見ていてもそれを踏襲していますので、1年ぐらい前から計画をして、国会図書館で勉強会をやっていろいろな方の意見を聞いて、その結果が8日の会になりました。
――今回の自民党の裏金の問題、どう見ていらっしゃいますか?
田中氏:自民党は何も変わっていないなと思います。自民党には流れが2つあって、うちの父(故・田中角栄)は非常にリベラルでしたけど、安倍晋三さんにつながる岸(信介)さんの流れは非常に保守的なんですよね。アメリカに追随すればいい、服従しておけば間違いないという考えで。政治とカネはけしからん、田中(は)金権、金脈と言っていた安倍派の系統の人たちがやっていたことは、裏金派閥だったのかと思って。国民の視点から納得ができません。