西尾典文
プロ野球のキャンプインまであと約2週間。各球団の補強はある程度落ち着いた印象を受けるが、ここから重要になってくるのは若手選手の成長である。昨年もパ・リーグ三連覇を達成したオリックスでは高卒3年目の山下舜平大が驚きの活躍を見せた。そんなチームの将来を担う若手選手について、充実度をランキング形式で評価してみたいと思う。若手選手の対象としては2024年の満年齢が24歳以下とし、一覧の（）の選手は育成選手となっている。また、今年のルーキーについては対象として考えず、あくまで昨年の成績で評価した。今回はパ・リーグの6球団についてだ。
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■1位：日本ハム（前年4位）
一軍主力投手：
一軍主力野手：万波中正、野村佑希
一軍戦力投手：山本拓実、根本悠楓、金村尚真
一軍戦力野手：奈良間大己、細川凌平
二軍主力投手：（福島蓮）、（松本遼大）、（柿木蓮）
二軍主力野手：田宮裕涼、有薗直輝、阪口樂
前年の評価は4位だったが、一躍トップ評価となった。やはり大きいのが万波と野村の成長だ。昨年は揃ってキャリアハイとなる成績をマークし、特に万波はリーグトップから1本差となる25本塁打を放つなど大ブレイクを果たした。投手では根本がオフに行われたアジアチャンピオンシップでも好投。期待値が少し入るが2年目の金村も先発の一角として期待できる。少し気になるのが二軍の顔ぶれだ。投手はリストアップされた3人とも育成選手で、野手も多く出場しているものの成績は芳しくない。投手では2021年1位の達孝太、野手では昨年のドラフトで指名した明瀬諒介、星野ひのでなどの成長が今後のカギとなりそうだ。
■2位：オリックス（前年1位）
一軍主力投手：宮城大弥、山下舜平大
一軍主力野手：紅林弘太郎
一軍戦力投手：
一軍戦力野手：宜保翔
二軍主力投手：曽谷龍平、（佐藤一磨）、（入山海斗）
二軍主力野手：来田涼斗、池田陵真、杉沢龍
評価は昨年から下げて2位としたが、それでも若手の充実度はやはり高い。特に宮城、山下、紅林と高卒で上位指名した選手が揃ってリーグを代表する存在へと成長していることが他の球団にはない大きな強みだ。表には入っていないものの、投手では昨年高卒1年目で一軍デビューを果たした斎藤響介や、将来の中軸候補の内藤鵬も楽しみな存在である。リリーフ陣以外はベテランへの依存度も低く、昨年のドラフトでも1位から3位まで高校生の好素材を揃えたところにも将来への備えに対する意識の高さが感じられる。勝ちながら選手を育てるサイクルが上手く機能していると言えそうだ。
ラリー遠田
沖昌之
小島よしお
