被害者を増やしたくないから
好意を持たれていると思っていた相手は消え、お金が戻ってくることはほとんどなく、借金と利息だけが重くのしかかる。そこに、だれかを勧誘すればお金が入ってくると勧められるのは、コロナ禍前の手口と同様だ。
そのようなことができない人が、消費生活センターに相談に来るのだという。
投資トラブルに巻き込まれないためには、どうすればいいのか。
「友だちやSNSで紹介された儲け話を実際にやって儲かることはほぼない、と知ってほしい」
と高村さんは強調する。
「紹介者が格好良かったり、かわいかったりしても、一緒に『投資の先生』を訪ねないこと。訪ねた人のほとんどがセミナーの契約をしてしまっています。スマホに消費者金融のアプリをダウンロードされて操作を要求されたり、ATMに連れて行かれそうになったりしても、絶対に断ること。先生や取り巻きに1~2時間説得され続けたら、『監禁されていますと警察に電話します』と訴えるのも有効でしょう」
(AERA dot.編集部・米倉昭仁)