プロ野球のストーブリーグも終盤戦となり、残すは新外国人選手、フリーエージェント(FA)で移籍した選手の人的補償、駆け込み補強やトレードくらいとなった。年も明ければ新人合同自主トレも始まり、特に1位指名を受けた選手は高い注目を集めることとなるが、一方である意味それ以上に来シーズンのプレーぶりに注目が集まるのが、ここまで結果を残せていない“過去の”ドラフト上位指名選手たちだ。
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今年のオフにも多くの元上位指名の選手が戦力外となり、現役ドラフトでもドラフト1位で入団した3人の選手が移籍することになっている。今回はそんな中から、特に来季はそろそろ結果が欲しいかつての上位指名選手を探ってみたいと思う。
2018年に入団した選手は近本光司(阪神1位)が1年目からいきなり主力となり、今年は島内颯太郎(広島2位)が最優秀中継ぎ投手、頓宮裕真(オリックス2位)が首位打者を獲得するなどチームに欠かせない存在となっている選手が多い。その中で来季の飛躍が期待されるのはやはり根尾昂(中日1位)、と梅津晃大(中日2位)の2人だろう。
根尾はショートとして入団しながら外野転向、再びのショート転向、さらに投手と野手の二刀流と紆余曲折を経て今年から投手に専念。二軍では0勝7敗という寂しい成績となったが、防御率は3.43と決して悪くなく、支配下の投手では最も多いイニング数を記録するなど経験を積む意味では十分な1年となった。またシーズン後のフェニックスリーグで好投を見せたこともプラス材料だ。先発としてももちろん期待は大きいが、ピンチでの落ち着いたマウンドさばきを見るとリリーフでも面白いように見える。来季は適性を見極めながら、一軍の戦力となることを期待したい。
その根尾以上に期待が大きいのが梅津だ。1年目にいきなり4勝をマークしながら毎年故障に苦しみ、昨年3月にトミー・ジョン手術を受けて長期離脱。リハビリを経て今年実戦復帰を果たし、9月25日の阪神戦では8回1失点の好投で3年ぶりの一軍勝利もマークしている。来年で28歳という年齢は既に期待の若手という年齢を遥かに超えているだけに、来年こそはコンディションを万全にして、1年を通じて一軍で投げる姿を見せてもらいたい。