鈴木涼美さん
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 作家・鈴木涼美さんの連載「涼美ネエサンの(特に役に立たない)オンナのお悩み道場」。本日お越しいただいた、悩めるオンナは……。

【写真】ホスト帰り? 20代のころの鈴木さん

Q. 【vol.4】同棲中の彼が恋人というよりペットのようで、もう離れたいのに切り出す勇気がないワタシ(30代女性/ハンドルネーム「小枝みなみ」)

 36歳になりました。同棲の末に流れで結婚し、たまたま好いてくれた男子と浮気、即バレて離婚。そのままその相手と一緒に住んで2年近くになります。初めは相手が非常に魅力的に見えたけれど、一緒に住むうちに息子かペットのように見えてくるようになりました。生活費は折半ですが家事はすべて私が行っているので、飼っているような感覚です。

 浮気の代償、義理だと思って一緒にいたのですが、恋人という感覚は既にありません。しかしペットのように完全に懐いてくれている姿を見ると、可愛くて仕方ありません。そんな相手なので結婚は考えられず、生活していてもストレスが溜まるいっぽうで、もう離れたいと思っていますが、次の相手が見つかるか心配で切り出せません。今まで次が見つかって乗り換えるという恋愛しかしたことがないからです。

 100%自分が悪い理由で離婚したバツイチで、今の状況に巻き込んだ相手に罪悪感もあります。今さら一人になる勇気がありません。叱咤激励をお願いします。

A. 同棲の醍醐味って実は解消後の清々しさなんじゃないかとすら思う

 同棲からご結婚されて、離婚後も浮気相手と同棲されているとのことですから、かなり長く完全な一人暮らしをされていないことになりますよね。今現在のパートナーの方とすでに二年ほど一緒に暮らしているということですから、見切りをつけて一人になるのはちょっと勇気と勢いがいるのはわかります。

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鈴木涼美

鈴木涼美

1983年、東京都生まれ。慶應義塾大学在学中にAV女優としてデビューし、キャバクラなどで働きつつ、東京大学大学院修士課程を修了。日本経済新聞社で5年半勤務した後、フリーの文筆家に転身。恋愛コラムやエッセイなど活躍の幅を広げる中、小説第一作の『ギフテッド』、第二作の『グレイスレス』は、芥川賞候補に選出された。著書に、『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』『非・絶滅男女図鑑 男はホントに話を聞かないし、女も頑固に地図は読まない』など。近著は、源氏物語を題材にした小説『YUKARI』

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