すでに名前を売った感もあるが、現在19歳の俵積田晃太(FC東京)には来季、真のブレイクを期待したい。スピードと技術、度胸を兼ね備えたドリブルが魅力の左ウインガー。FC東京の下部組織育ちで今季トップ昇格を果たすと、開幕直後から出場機会を得て少ない時間の中でもファンを沸かせるプレーを披露し、6月下旬からは9試合連続スタメン出場とレギュラーに定着した時期もあった。ハイライトは10月1日のG大阪戦での約60mの独走ドリブル弾。このゴールも含めて今季はリーグ戦2ゴール2アシストだったが、この数字を最低でも倍以上に増やして決定的な仕事をできる存在になりたいところ。その素質と可能性を十分に感じさせたプロ1年目を経て、来季の“大爆発”を期待したい。

 もう一人、来季が楽しみな活きが良いドリブラーが、レッズの“神童”早川隼平(浦和)だ。身長163cmと小柄だが、独特のテンポを刻む低重心ドリブルでチャンスを作り出す左利きのアタッカー。浦和のアカデミーで腕を磨き、今季は高校3年生ながらトップチームに帯同すると、4月のルヴァン杯で公式戦クラブ史上最年少ゴールをマークして同大会のニューヒーロー賞も受賞した。ポジションは左右のサイドハーフとトップ下。ACLの国際舞台も経験すると、最終的にリーグ戦では11試合(スタメン3試合)に出場して多くの経験を積んだ。日本人の小柄なドリブラーが成長過程の途中で“頭打ち”になる例は多くあるが、体力とメンタルを磨いてその壁を乗り越えられるか。まだ12月5日に18歳になったばかりで過度の期待は禁物だが、欧州リーグでのブレイク選手も若年齢化している中、この早川にも期待したくなる。

 J2からJ1舞台に“殴り込む”存在が、スピードスターの平河悠(町田)だ。佐賀東高時代はほぼ無名の存在だったが、山梨学院大進学後に急成長。大学3年時から特別指定選手として町田でプレーし、昨季リーグ戦16試合に出場して2得点2アシストをマーク。そして大卒1年目の今季は、左右のサイドハーフをこなしながらリーグ戦35試合に出場し、自慢の高速ドリブルを武器にチャンスを作りながらフィニッシュにも多く絡み、6得点4アシストをマークした。過去に年代別代表に選ばれたことはなかったが、今年6月にU-22日本代表に初選出。10月のアメリカ遠征は怪我で辞退することになったが、来年のパリ五輪への出場も期待したいところ。それと同時に初のJ1舞台で大暴れしてもらいたい。

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DFでブレイク候補挙げるなら…