1軍で絶対的な主力とはいえなかった

 パワハラではないが、チームメートへの暴行が判明した事例で思い出されるのが、今オフに出場機会を求める自身の希望で巨人を自由契約となり、中日に移籍した中田翔だ。日本ハムに在籍していた2021年8月4日のエキシビションマッチ・DeNA戦(函館)の試合前にベンチ裏で後輩のチームメートと会話していた際、突発的に腹を立てて手を出したことが判明。日本ハムは統一選手契約書第17条(模範行為)違反で1軍・ファーム全ての試合の出場停止処分を科した。現役続行の危機を迎えたなか、中田は巨人に無償トレードで電撃移籍することが同20日に両球団から発表された。

 日本ハムでかつて、中田とチームメートだった球界OBはこう振り返る。

「中田さんが後輩に手を出したことは決して許されませんが、嫌われていたかというと違う。神経は繊細な人で後輩の面倒見が良かったですから。安楽のパワハラ行為はどうなんですかね……。ここまで調子に乗らせたのはチーム内に『パワハラを黙認する空気』があったように感じます。詳細は分からないけど、被害に遭った人間が10人もいれば周りもたいがい気づいているはずです」

 安楽と親交がある他球団の関係者も同調する。

楽天は先輩、後輩の関係が近くアットホームなイメージがあったのでびっくりしました。安楽は人なつっこくて、先輩になつくのがうまい。でも後輩へのイジリはきつい時がある。パワハラなんて言語道断ですよ。ウチなら先輩が即座に厳しく注意してやめさせる。野球の成績うんぬんではなく、人として間違っていますから。何で周りが止めなかったんですかね」

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まだ27歳と若い