中田の評判でつきまとうのが、グラウンド外の素行だ。日本ハムで21年8月にチームメートへ突発的に手を出したことが判明し、無期限の公式戦出場停止処分を受けた。野球人生の窮地に追い込まれ、巨人が救いの手を差し伸べて無償トレードで獲得した。
「後輩を引き連れて飲み歩くことがなくなったし、性格的にも大人になりましたよ。先輩を立てるし、後輩とも積極的にコミュニケーションを取っている。日本ハム時代は確かにやんちゃで、感情をそのまま行動に出してしまうことがありましたがあの一件で猛省したのでしょう。遅いかもしれないが、ようやく自分を律して発言、行動するようになった。近年はケガが多くなったことでコンディション作りに神経を使うようになりました。元々、野球に対しては責任感が強い選手でチームが負けると、誰よりも悔しがっていた。今はチームに悪影響を与えるような選手ではない」(民放テレビ関係者)
他球団から熱視線が送られているのは、長距離砲の需要が高まっている状況が大きく影響している。特にパリーグは「投高打低」が顕著で、今季の本塁打王は浅村栄斗(楽天)、近藤健介(ソフトバンク)、グレゴリー・ポランコ(ロッテ)が26本塁打で分け合う形となった。本塁打王が26本以下だったのは1960年の藤本勝巳(阪神)の22本以来63年ぶり。一塁を守れる大砲が欲しい球団は多い。中田はパリーグで長年プレーしていたことに加え、打撃フォームを改造したことで打撃の精度が上がっている。