国葬後に実施された世論調査では、支持率は40%まで下落。この後、炎上や不祥事のオンパレードとなっていく。
10月には岸田首相の息子・翔太郎氏が首相秘書官に就任することが発表され、「公私混同」などと強い批判を浴びた。
その後、山際大志郎経済再生相が旧統一教会との関係を相次いで指摘され辞任。
11月も葉梨康弘法相が死刑執行に関して軽んじるような発言をし、辞任。
さらには寺田稔総務相が、政治資金をめぐる問題が複数発覚し、辞任した。
極め付きは、12月に決まった防衛政策の転換だ。岸田首相は12月に防衛費の安定した財源確保に向け、増税を検討すると表明。さらに、国会での議論を経ずに、敵基地攻撃能力の保有などを盛り込んだ安保関連3文書の改定を閣議決定した。
閣議決定だけで、国民の生活や国のあり方を変えてしまうような重要政策を決めてしまうことに世論は反発。閣僚の不祥事が重なったこともあり、世論調査でも支持率31%と最も低い数字をたたき出した。
23年に入ってからもスキャンダルが相次いだ。1月には息子・翔太郎氏が首相の外遊に同行した際に観光をしていた疑惑が報道され、SNSなどで炎上した。
さらに、荒井勝喜首相秘書官が性的少数者らに対して「隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」などと差別発言をしていたことが発覚し、更迭された。