名前が甲子園でコールされると、大歓声がわき起こった(撮影/写真映像部・加藤夏子)

 父の清原はPL学園で甲子園通算最多の13本塁打を放ち、プロの世界でも歴代5位の通算525本塁打を記録した。現時点でその実力を比べるのは酷だろう。ただ、プロ入りを目指すという夢を否定する資格は誰にもない。高校時代に補欠だったが、プロで大成した選手は少なくない。将来的にどういうビジョンを描けば、プロ入りが現実のものになるか。

来年をどう過ごすか

 パリーグ球団のスカウトは、こう語る。

「来年は公式戦に出られないので、この期間をどう過ごすかが重要になる。個人的にはクラブチームに入ることをお薦めします。試合に出続けないと能力が伸びない。直球に力負けしないのは大きな魅力です。変化球のさばき方は上達しますから。肉体強化も必要だと思います。積んでいるエンジンがまだまだ小さいから、飛距離が伸びない。身長が170センチ前半と高くないですが、メジャーで活躍している吉田正尚(レッドソックス)も172センチと小柄にもかかわらず、筋肉隆々とした体で力強い打球を打ち分けている。大学に進学する1年半の間に体を一回り大きくした方が良いと思います。あとは大学でどれだけのパフォーマンスを見せられるか。知名度だけでプロに入れるほど甘い世界ではない。三塁を守るなら打撃でどれだけアピールできるかですね」

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