むしろ、今は、日米が一緒になって、台湾独立をあおっていますが、これは非常に危険です。台湾の人に間違ったメッセージを送ることになるからです。
古賀:ではどのようにして統合するのですか。
A氏:中国は決して焦ってはいません。少なくとも、10年前までは、中国と台湾は友好的に経済関係を深め、その距離を縮めてきました。そのままでも何の問題もないくらいでした。
中国としては、時間をかけて、経済のウィンウィンの関係を拡大すると同時に、文化交流、草の根交流を拡大します。両岸関係がさらに緊密なものとなり、統合した方が双方のためになると両者が認めたのちに統合するのです。
古賀:それは平和統合ではなくて、中国が台湾市民を洗脳する結果にすぎないと言う人もいますが。
A氏:台湾の人は、もともと独立したいなどとは思っていませんでした。むしろ日米の人々が独立しろ、とか中国は独裁で怖いから統合してはダメだとあおっています。洗脳しているのは日米です。
台湾には中国本土から来た人も多く、親戚もたくさんいる。彼らは本当の中国をよく知っている。悪いところも全部。洗脳なんかできません。
日本政府は、いたずらに中国は悪い国だという宣伝をすべきではありません。もちろん、中国にも悪いところはあるが、一部だけを強調するのはなんの得にもならない。