リーグ3連覇に向け、首位を快走するオリックスも今オフにポスティングシステムで山本由伸がメジャーに挑戦する可能性を視野に入れ、補強に動くことが考えられる。今季8勝をマークしている山崎福也もFA権を取得予定で他球団に移籍となれば、先発陣で2本の柱を失うことになる。左腕エース・宮城大弥、今季ブレークした山下舜平大、山岡泰輔、田嶋大樹と力のある投手がそろっているが、故障がなければ2ケタ勝利が計算できる前田は魅力的な存在だろう。かつては、FAで不人気球団と言われたオリックスだが、昨オフは西武で攻守の要だった森友哉をFAで獲得。日本ハムからソフトバンクにFA移籍した近藤健介の争奪戦にも参戦しており、FA補強に積極的な姿勢を見せている。地元・大阪府出身の前田を獲得できれば、黄金時代が続く期待が高まる。
スポーツ紙デスクは、「もう1、2年メジャーでプレーして日本球界復帰というのが現実的な決断に感じますが、メジャーで7年間プレーして故障、手術を経験したことでいろいろな思いがあると思います。異国の地でプレーすることは心身で想像以上の負担がかかっている。日本に戻るとなれば、何を優先するか。広島に戻るのが自然に見えますが、新たなチャレンジを求めるならパ・リーグでプレーするかもしれない。日米通算159勝をマークし、少し先の話になりますが、200勝という大記録をどの球団で達成するか楽しみですね」と期待を込める。
今オフに日米で争奪戦になることは必至だ。本来の輝きを取り戻した右腕は、どのような決断を下すだろうか。
(今川秀悟)