シリアスな雰囲気から一転、メンバー3人の“わちゃわちゃ”したMC、代表曲「青と夏」の前に披露された大森の”ヘン顔“も印象的。ついにドーム公演にまでたどり着いたミセスだが、ファンにとっては憧れのスターであると同時に、気の置けない友達のような存在なのだろう。
ライブ後半では「私は最強」(映画「ONE PIECE FILM RED」でAdoに提供した楽曲)、「ダンスホール」などの人気曲を次々と披露。アンコール最後の「ケセラセラ」の祝祭的なムードのなか、ライブはエンディングを迎えた。
アルバム「ENSEMBLE」(2018年)のリリース前、筆者がミセスに取材した際に大森は「バンドの枠を超えてアミューズメントパークのような表現を目指したい」という趣旨のコメントをしていた。あれから5年が経ち、様々な表現スキルを身に付けたミセスは、その言葉を現実のものにした。“バンドの定義を超えたエンタメ”を示したという意味でも、大きな意義を持ったライブだったと思う。
(森 朋之)