ソファの隙間から顔をのぞかせて(提供写真)

 少しふっくらしていて、保護団体の方に「大ちゃんは慣れるまでごはんは食べないと思いますが、ダイエットになってちょうどいいのであまり気にしないで。」と言われました。でも食いしん坊のせいか、初日からごはんだけはしっかり食べました(笑)。3、4日するとケージから出て、一週間でだいぶ室内に慣れ、正式に飼うのを決めた頃には、お姉ちゃんたちのお尻の匂いをかぐまでに……。

 そのうちに「大ちゃん」は、「こまこ」にべったりになりました。寝る時も抱きついたりして。気が弱い同士、気があったのかもしれません。でも、大ちゃんが遊ぶ時にしつこくするので「こまこ」が怒るようになり、「じゃあ、みこちゃんでいいや」という感じで(笑)、「みこ」にもくっつくようになりました。

「こまこ」(上)の近くで(提供写真)

■女同士のバトルに目をぱちくり!

「みこ」と「こまこ」は、先代「ヒメ」がそうしたように、「大ちゃん」に色々なことを教えました。それで、爪とぎも、お昼寝をする場所も、何でもお姉ちゃんたちの真似をしました。

 迎えたのが寒い時期だったこともあり、「大ちゃん」はお姉ちゃんたちと一緒に“団子”で寝はじめました。クリスマスもお正月もそんな嬉しい光景を見ることができ、気づけば私や主人の膝にも乗ってきて、「ヒメ」を亡くした寂しさはどんどん薄まり、心の穴も塞がっていきました。

「大ちゃん」は体格が「ヒメ」と似て大きく、体をぎゅっとした時の感じも似ていて安心感がありました。抱きながら「ああ、ヒメちゃんみたい」なんて思ったりして……。

 じつは、「みこ」と「こまこ」の関係にも変化がありました。

「大ちゃん」が来てからも、しばらくの間は姉妹喧嘩をしていたんです。だいたい気の弱い「こまこ」が先に「みこ」手を出したり唸ったり、それに対し「みこ」が怒り、バトルが勃発。ウギャー、シャーという声が聞こえると、大ちゃんが慌てて見にいってくれるのですが、お姉ちゃんたちを止めることもできず、目をぱちくりして、オロオロ!

「みこ」(右)とタワーで遊ぶ(提供写真)
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