【第5ブロック】
・創成館 (長崎)、星稜 (石川)、いなべ総合 (三重)、沖縄尚学 (沖縄)
創成館(長崎)から沖縄尚学(沖縄)のブロックは春夏連続出場の沖縄尚学と2年連続出場の星稜(石川)の争いとなる可能性が高い。沖縄尚学は東恩納蒼(3年)、星稜は武内涼太(3年)といずれもプロ注目のエースを擁するが、この夏の状態を考えると沖縄尚学が有利ではないだろうか。東恩納は沖縄大会では5試合、31回1/3を投げて失点は0。センバツの時と比べても球威、制球力ともアップしたように見え、試合を作る力は今大会でも屈指の存在だ。打線は中心打者の知花慎之助(3年)が不振なのは気がかりだが、沖縄大会の決勝から本大会まで期間があるのはそういう意味でもプラスだ。星稜は武内以外にも力のある投手を揃えているのが強み。中山敦(3年)、佐宗翼(2年)の左腕2人を含めてどう起用していくかがカギとなりそうだ。
【第6ブロック】
・立正大淞南 (島根)、広陵 (広島)、慶応 (神奈川) 、北陸 (福井)
立正大淞南(島根)から北陸(福井)のゾーンは仙台育英と並んで優勝候補の筆頭と見られる広陵(広島)が最右翼だ。投手は右の高尾響(2年)、左の倉重聡(3年)に加えて下級生の時から経験のある岡山勇斗(3年)も復調の兆しを見せてさらに層が厚くなった。野手も6試合でわずか1失策と守備が固く、効果的に長打が出るのも強みだ。センバツ以降は厳しいマークもあって苦しんでいたドラフト上位候補の真鍋慧(3年)に準決勝で待望のホームランが飛び出したのも明るい材料だ。対抗になるのは同じく春夏連続出場となる慶応(神奈川)。2年生エースの小宅雅己がセンバツ以降に大きく成長し、他にもタイプの異なる投手を揃える。1番の丸田湊斗(3年)、3番の渡辺千之亮(3年)、4番の加藤右悟(2年)を中心にした打線も強力だ。3回戦で広陵と対戦となれば注目の好カードとなるだろう。
【第7ブロック】
・文星芸大付 (栃木)、宮崎学園 (宮崎)、明桜 (秋田)、八戸学院光星 (青森)
文星芸大付(栃木)から八戸学院光星(青森)のゾーンは八戸学院光星が頭一つリードしている。洗平比呂(2年)、岡本琉奨(2年)のサウスポー2人はともに140キロ台中盤のスピードを誇り、変化球とコントロールのレベルも高い。特にこの夏は洗平が青森大会4試合、19回2/3を投げてわずか1失点と抜群の安定感を見せている。春の東北大会では仙台育英も破っており、失点を計算できるのが大きな強みだ。打線も強打のショートである中沢恒貴(3年)を中心に長打力のある選手が揃う。優勝争いに加わる可能性も高い。対抗馬で面白いのが文星芸大付だ。タイプの異なる3人の投手の継投がパターン化されており、特に抑えを任されている堀江正太郎(2年)は140キロ台中盤のスピードを誇る。打線も好調で、ダークホース的存在になりそうだ。