それどころか、変なクセがついてしまうかもしれませんよね。
だからたいていの場合、コーチなどの「すでにできる人」に教えてもらうことが推奨されます。
もしコーチがついてくれていれば、「まずはこの練習をやってみましょう」と、今の自分のレベルに合ったトレーニングを教えてもらえます。
すでにできる人には「できるようになるまでのルート」、つまりゴールまでの全体像が見えているからです。
だから、「今のあなたがどの位置にいるのか?」「ゴールにたどり着くには何が足りないのか?」と、逆算して判断することができるのです。
勉強でも同じです。
まずはできるようになるまでの「全体像」を把握するのが大切です。
そうでないと、ひとりでひたすらバットを振って奇妙な打撃フォームを身につけてしまったり、肩やヒジに負担のかかる投げ方をしてケガをしたりするはめになってしまいます。
世の中には「もうすでにわかっていること」がたくさんあります。
「こういう局面なら、こうするのが普通です」「こうするのが成功確率の高い方法です」と。定石の勝ちパターンがあるわけです。
とくに、勉強のように長い間行われてきたことには、「もうすでにわかっていること」がたくさんあります。「資格試験対策では、出題形式に慣れるために過去問を解いておく」「単語を習得するには、使用頻度が高いものを収録した単語帳からやってみる」といった基本的な勝ちパターンが存在します。
そのような情報は、自分で探すよりも専門家から教えてもらう方が効率的です。
ただし、皆さん全員が「コーチをつけて勉強する」というのは難しいと理解しています。そのため、私は、こうして本を書くことによって、なるべく多くの人に勉強の「勝ちパターン」を知ってほしい、と思ったわけです。
■「勉強の戦略」を立てるための4つのステップ
ここで「勉強の戦略」の立て方を、簡単に解説していきます。