1986年元旦のウィーン、垂れ込めるような曇り空のなか、あいている店は、マクドナルドしかない。彼女は、東京から友人に送ってもらった一冊の本を一心不乱に読んでいた。

【下山進=2050年のメディア第2回】村上春樹、43年の旅路。足し算のフィクション、引き算のノンフィクションの続きを読む