子どもたちと過ごす時間も増えました。
「当たり前ですけれど、時間は有限ということに改めて気づけました。限られた時間を仕事だけに費やすのではなく、もっと家族に向けるためにがんばりたいですね」
片づけは一度やったら終わりではなく、ライフステージの変化などに対応してずっと続けていくもの。プロジェクトを通して、彼女もそれを理解してくれていました。
「独りよがりじゃなくて、家族のことも考えながら片づけを続けていこうと思います。一度、片づけ過ぎてリビングに何もなくなっちゃったとき、夫が寂しそうに『子どもがいるうちは、もう少しモノがあってもいいんじゃない?』と言ったことがあったので……」
そう笑いながら話してくれる彼女は、ほんの数週間前まで自分の理想を家族に押し付けて落ち込んでいたとは思えません。さらに続けてくれました。
「悩みを悩みのままで終わらせないことは、大切ですね。私の場合、行動することで片づけだけじゃなく、自分の内面と向き合ったり、家族を思いやったりすることができました。これから、お互いに『ありがとう』と言い合って、明るい空気が流れる家庭にしてきたいです」
学び続けることやチャレンジする姿勢を、子どもに見せていきたいという想いも教えてくれました。片づけたことにすぐ気づいてくれる長男と、お兄ちゃんのマネが得意な次男ということなので、ママのがんばる姿をしっかり見てくれそうですね。
彼女の家庭のように、片づけによって明るい家庭が増えれば日本中が明るくなる。私はそう信じて、片づけで悩む方を1人でも多く救いたいと考えているのです。
※AERAオンライン限定記事