気になるのが三振の多さで、ここまで31打席で16三振と三振率が5割を超えているのだ。守備と走塁面ではある程度戦力になっているかもしれないが、この状態が続くようであれば一軍に残るのは難しくなってくる。チームにとっては貴重な右打者だけに、何とか打撃の確実性を向上させて、外野のレギュラー争いに加わりたいところだ。

 今年はドラフト1位入団で苦しんでいたオコエ瑠偉(関東一→2015年楽天1位→巨人)、田中正義(創価大→2016年ソフトバンク1位→日本ハム)、矢崎拓也(慶応大→2016年1位)などがチームの戦力となっており、改めて能力の高さを見せている。今後も彼らのように何かをきっかけに、一皮むける選手が出てくることを期待したい。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文 1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

著者プロフィールを見る
西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

西尾典文の記事一覧はこちら