任天堂の旧本社をリノベーションしたホテル「丸福樓」開業の際は、創業家・山内家の山内万丈さん、建築家の安藤忠雄さんなどがテープカット
任天堂の旧本社をリノベーションしたホテル「丸福樓」開業の際は、創業家・山内家の山内万丈さん、建築家の安藤忠雄さんなどがテープカット
この記事の写真をすべて見る

 かつてない開業ラッシュが続くホテル業界。東京や京都など、大都市、観光都市を中心に、外資系高級ブランドホテルからライフスタイル提案型のホテルまで、規模もタイプも異なるホテルが文字通り林立している。コロナ禍を経て、ホテルを取り巻く環境や人々の宿泊スタイルはどう変わったのか。そして日本人にとって海外旅行の代名詞でもある「ハワイ」のホテルの「いま」は――。旅行ガイドやホテルガイドを手掛けるライターと編集者が、本音で語り合った。

【必見】外資系・国内ブランドホテルのおもてなし

 集まったのは、『Hawaii guide 24H』『Okinawa guide 24H』著者の横井直子さん、『東京ホテルガイド』編集者のミシマイチゴさん、『今、行きたい 日本の憧れホテルBEST100』編集者の若宮早希さんの3人。まずは、外資系ブランドホテルの話から。

◆「近所のホテルに1泊」という新しい旅のスタイル

ミシマ 東京は2019年からオリンピックに向けて開業が続きましたし、外資系ホテルはまだまだこれからも上陸予定です。
横井 2023年には「ブルガリ ホテル 東京」がオープンしますし、「アマン」姉妹ブランド「ジャヌ東京」や、2025年に大阪、2026年に東京日本橋に開業予定の「ウォルドーフ・アストリア」は日本初進出のブランドですよね。
ミシマ 国内ブランドでいうと高級温泉旅館「ふふ」シリーズの「ふふ東京銀座」が2025年に開業予定です。全室にテラスと天然温泉が付くということで、個人的にもとても楽しみです。

横井 私は昨年、家族で「東京エディション虎ノ門」に宿泊したのですが、その時の体験が素晴らしかった。アフタヌーンティーと朝食、さらに1万円のホテルクーポンが付いているプランで、ほぼまる一日、ホテルから一歩も出ずに過ごしました。まさに「おこもり」(笑)。ロビーフロアの溢れるような緑越しの東京タワービューというのはありそうでなかったし、コロナ禍で閉塞感を感じていた時期だったので、その景色を眺めているだけでずいぶんリフレッシュできました。子連れだったのですが、キッズフレンドリーなサービスも多くて安心しました。子ども用アメニティーがオーガニックブランドでしたし、子ども用に用意してくださった朝食が全部奪いたくなるほどおいしかったです(笑)。2022年度内に「東京エディション銀座」ができるということなので今から楽しみにしています。

次のページ
巨大プロジェクター付き客室で「推し活」