熱戦が続く、2022年サッカーワールドカップカタール大会。日本代表は23日、グループリーグ初戦でドイツに逆転勝ちして幸先の良いスタートを切ったが、27日のコスタリカ戦でまさかの敗戦を喫した。強豪スペインとの一戦に命運がかかる。
スポーツ選手のなかでも、サッカー選手には高校やクラブチーム出身者が多いが、今回の日本代表メンバーには大学出身者が多い。
今年3月、ワールドカップ出場を決めたアジア最終予選・オーストラリア戦で決勝ゴールを放った三笘薫は筑波大出身だ。日本代表史上初のワールドカップ4大会連続出場を果たした長友佑都は、明治大にスポーツ推薦ではなく指定校推薦で入学している。
日本代表の出身大学を、大学別に見てみよう。(出身校は中退、除籍を含む)
「ドーハの悲劇」があった1993年、サッカー日本代表は6割が大学出身だった。スポーツと大学の関係などについて論じた書籍『日本の「学歴」』(朝日新聞出版)から、大学出身サッカー選手の歴史を紹介する。
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1993(平成5)年、Jリーグがスタートした。当時、どのスタジアムもサポーターで埋めつくされた。なかでもヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ1969)、横浜マリノス(現・横浜Fマリノス)戦はプラチナチケットといわれ、テレビ視聴率も20%を超えた。Jリーグは男女、年代を問わず様々な層から支持され、人気面でプロ野球を凌駕したともいわれた。
Jリーグの盛り上がりに一役も二役も買ったのが、Jリーグ開幕と同年に行われたワールドカップアメリカ大会アジア最終予選の「ドーハの悲劇」であろう。日本代表は、イラク戦で勝てばワールドカップ初出場だったところ、アディショナルタイムで同点に追いつかれてしまう。この瞬間の、中山雅史が崩れ落ちるシーンは印象的だった。