岸田文雄首相には2人の政務秘書官がいる。岸田首相の息子の翔太郎氏と嶋田隆秘書官。それ以外に事務秘書官が6人おり、荒井氏もその1人だった。翔太郎氏も外遊先で公用車を使って観光していたという疑惑が持ち上がったが、結果的に、岸田首相は息子はかばい、荒井氏を更迭するという判断をした。
青山氏は「霞が関の中では、今回の更迭劇を鼻白んでいる人はいるし、今後、少なからず反発も出ると思う」としたうえで、岸田政権の行く末をこう語る。
「岸田政権は場当たり的な判断が目立ちます。チーム岸田という体制が非常に脆弱(ぜいじゃく)で、あまり緊張感がありません。将来のカレンダーをきちんと描いている秘書官がいない。すべて首相が抱え込んでしまって、調整もしないで判断するから、場当たり的になっているのだと思います。非常に危うく、フラジャイル(壊れやすい)な政権だという印象です。これからもこうした問題が続くのではないかと危惧しています」
(AERA dot.編集部・上田耕司)