林史校長はこう話す。
「島はミカンやレモンの栽培、牡蠣の養殖と自然を生かした一次産業が盛ん。豊かな環境を、生徒の学びに結びつけていく」
1年前期は「幸せ」をテーマに地域住民にインタビュー。幸せとは何かをグループで考え、生き方を探った。後期は職業体験を実施。ホテルなどでインターンシップを行った生徒が、「島のツアーガイドをやりたい」と、自分たちが作成したプランで観光客をガイドしたことも。
「ガイドを通して改めて島の良さを発見し、有意義な経験だったようです。積極的に提案、実践してくれたことがうれしかったですね」(林校長)
寮は2人部屋と個室があり、10人で一つのユニットを形成する。「集団生活そのものが大きな学び。生徒はいろいろな体験を通して成長しています」と林校長は言う。
同校に通う宮川桃香さんは、埼玉県出身。英語の学習が充実していたことと、新しいことにチャレンジしたくて進学した。
「授業はグループワークが多くて楽しいです。3年生になったら、お世話になっている人たちのために、恩返しになるようなプロジェクトをしてみたい」
(ライター・柿崎明子)
※AERA 2020年1月27日号より抜粋