どのような無所属の候補を支援するのかについては、

「要請がある無所属の候補者については、政治理念やどのようなお考えで出馬されたか、方向性が一致すれば応援も辞さないということになります」

 と説明した。

「ただ、私は教団の広報なのでそれを友好団体がするかどうかは臆測です」

 とも付け加えた。

 友好団体である世界平和連合に“臆測”が正しいのか尋ねると、「選挙に関するご質問は回答を控えさせていただきます」と答えるのみだった。

 専門家はどう見るか。政治ジャーナリストの角谷浩一さんは、自民党が積極的に調査しないことについてこう語る。

「自民党と統一教会の関係については、今は少し落ち着いたような雰囲気があります。こうした状況を見て、自民党も積極的な対応をしていないように思えます。ただ、『のど元過ぎれば……』などと考えていると、統一地方選で影響が出る可能性もあります」

 角谷さんが注目するのが、昨年12月に実施された茨城県議選だ。33人が無所属で立候補し、15人が当選。その後、8人が自民会派になった。自民党は44人から35人に減った。

「自民党の名前を前面に出さなくても選挙に勝てるということが示されたと見ています。旧統一教会の問題を経て、候補者や有権者の意識が変わったのではないでしょうか。安倍晋三元首相が亡くなったことで行われる補欠選には、元参院議員の有田氏が立候補を表明しており、自民党と旧統一教会の関係に再び注目が集まることも考えられます」

 他方で、旧統一教会は関連団体が無所属の候補者を支援することを示唆している。これについてはどう見るか。

「無所属で当選しても、その後自民の会派に入るとなれば、旧統一教会とつながっているようにも見えてしまう。そうなれば世論の不信感は高まるでしょう。候補者は統一教会との関係だけではなく、宗教との関係についてどうけじめをつけているのか有権者に公表しておくべきです。有権者も各候補者がこうした点に口をつぐもうとしていないか、しっかりチェックする必要があります」

(AERA dot.編集部・吉崎洋夫)

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