ワールドサミット2020では教団トップの韓鶴子総裁が登壇した。旧統一教会関連組織が公開している動画より
ワールドサミット2020では教団トップの韓鶴子総裁が登壇した。旧統一教会関連組織が公開している動画より

 イベントには旧統一教会の韓鶴子総裁も出席し、「合同結婚式」も開催されていたのだが、I氏は「あの統一教会だとは気が付かなった」という。

 今後の関係や、現在の状況についてはこう明言した。

「家庭連合で一緒に勉強してきた方々からは『残念だ』と言われましたが、『今回はお付き合いを断念させていただきます』とはっきりとお伝えしています。今後も付き合うことはありません。疑いを持たれたくないので、今回はボランティアなどを入れることなく、自力で活動しています。人を採用するにしても、かならず信者かどうか確認することになると思います」

 一部の自治体では、議会が旧統一教会との関係を明確に断ち切る姿勢を示しているところも出てきている。

 富山市議会は昨年9月、「旧統一教会および関係団体と一切の関係を断つ決議」を全会一致で可決。北九州市、富田林市(大阪府)、大阪市、大阪府でも同様の決議をした。

 こうした自治体の動きに対して、旧統一教会の信者や関連団体が「請願権を侵害している」などとして訴えを起こしている。一連の訴訟を担当している徳永信一弁護士がこう話す。

「決議自体が差別的な取り扱いになっており、信仰の自由に反している。それを正当化できるのは、旧統一教会が反社会的な団体ということになるが、そう認定する適切な手続きを経ていないので問題だ」

 旧統一教会は、自民党の方針や統一地方選についてどう考えているのだろうか。

 教団本部広報に尋ねると、

「法人としては一貫して特定の政治家および政党にかかわらないというスタンスです。政治活動についてはあくまでも世界平和連合など関連団体での活動です」

 と前置きした上で、

「ご存じのように、自民党さんからは関係断絶といわれているので、(自民党を)応援することは基本的にはないです。ただ、世界平和連合など友好団体が無所属の方を応援することはあると思います」

 と選挙活動について言及した。

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