応援を仕切る「侍ジャパン応援団」は、NPB数球団の応援団から集められた精鋭たちによって構成されている。2017年にWBC開催へ向けて、侍ジャパンを組織するNPBエンタープライズによって作られた公認応援団だ。
「以前も五輪予選などでは、NPB各球団の応援団の有志メンバーによる応援が行なわれていた。当時2大会ぶりにWBCでの世界一奪還を目指すため、NPBが中心となり応援団を現地へ派遣することとなった。準決勝で米国に敗退したが、迫力ある応援がドジャースタジアムに響き渡った」(侍ジャパン関係者)
「応援での後押しとともに、ルールの一本化をしたい思いもあったのでしょう。NPBのレギュラーシーズンで応援するには事前登録制度が採用されている。侍ジャパンはNPB管轄下にあるので、応援団に関しても同様の措置をとったとも考えられる」(スポーツ新聞デスク)
昨年末にワールドカップが盛り上がったサッカー日本代表では、サッカー協会公認のサポーター組織は存在しない。「ドーハの悲劇」時代から応援を仕切るウルトラスニッポンという組織は存在するが彼らも公式的な存在ではない。NPBの本気度が伝わってくる。
「今回の侍ジャパン応援団に関しては公にはされていないが、以前は交通費などの負担もあったという。特定エリアでまとまった応援をしているので、観戦チケットに関してはNPB側が手配しているのでしょう。場内を盛り上げるために欠かせない、演者の一員という扱いです」(スポーツ新聞デスク)
コロナ禍が収束気配を見せ始め、NPBでもオープン戦から声出し応援が解禁となった。球場には以前のような鳴り物応援が戻ってきて、応援歌を合唱する声も響いている。
「WBCでの応援風景に関しては賛否両論が巻き起こっている。『ベースボールを楽しみたいのに球音を消してしまう鳴り物は不要』という声もある。しかしWBCは世界一決定戦と同時に、お祭り要素も多大にある。国家の枠を超えて多くの人たちが楽しめているのは確か」(在京テレビ局スポーツ担当)