東京ドームでの第1次ラウンドから鳴り物の応援が侍ジャパンの活躍を後押し
東京ドームでの第1次ラウンドから鳴り物の応援が侍ジャパンの活躍を後押し
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 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一となった侍ジャパン。大谷翔平(エンゼルス)がMVPに輝くなど選手の活躍が目立ったが、それを後押ししたのが米国に場所を移した準決勝、決勝でも日本独自の鳴り物応援を続けた人々だ。

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 東京ドームで行われた第1ラウンド、準決勝から米国へ戦いの舞台を移しても“変わらぬ風景”があったことが選手の力になったのは間違いないだろう。

「侍ジャパンの応援は(現地でも)話題になっていた。一糸乱れぬ熱い応援が日本の勝利に貢献したとベタ褒めしているメディアもいた。メジャーリーグでは見ることのない、カレッジスポーツのような応援風景。米国はもちろん中南米の人たちはお祭り好きなので、応援に参加している人も多かった」(在米スポーツライター)

 鳴り物の応援はNPBでプレーする選手はもちろん、大谷翔平(エンゼルス)には日本時代の応援歌が奏でられた。また、NPBでプレー経験のないラーズ・ヌートバー(カージナルス)にも応援歌が急遽作成され、本人も気分良く打席に入れたという。

「日本の応援は外国人には新鮮で、『試合に参加して一緒に楽しめる』と好意的に受け止められる。以前から日米野球で来日したメジャーリーガーが、守備位置で応援歌に合わせてリズムを刻むシーンが目についた。(準決勝以降の)マイアミ会場でも日本の応援を動画撮影するファンも多かった」(在京テレビ局スポーツ担当)

 米国の高校や大学では、日本のようにブラスバンドやチアリーダーによる派手な応援がスタンダード。しかしプロスポーツではチアリーダーこそいるが、鳴り物を使用した応援を見ることは滅多にない。ほとんどが場内でかかる音楽に合わせて声や手拍子での応援になっている。

MLBでもオークランドやクリーブランドでは太鼓などの鳴り物を使用している。ミルウォーキーにはトランペット吹きが出没することもある。しかし日本のように選手1人ずつに専用の応援歌が作られることはない。『俺にも作って欲しい』という選手も多い」(MLB球団の日本人スタッフ)

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米国で鳴り物応援をしていた人々の“正体”