男性は、「仕方がないという判断」で政権を支持する風潮には反対だ。それならば、政治家も国民も「代わり」をつくることに、もっと真剣になるべきだと考えている。
「都議選で自民が大敗するようなことがあれば、国政でも『代わり』の重要性が注目されて、何かが動きだす可能性に期待したい。小池さんの政党から総選挙に候補者を出してもいい。選挙に対する日本の有権者の意識をかき回してほしい」
●日本中の希望になって
都議選には6月13日現在で、定数の約2倍となる251人が立候補の届け出をする見通しだ。自民党が60人を擁立するのに対し、都民ファーストの会の公認・推薦を受ける候補者は、公明党の23人を含む84人になる見通し。千代田区のように勝敗が見えやすい1人区は全7区で都民ファースト公認の候補者を立て、1人区同様に自民党が強さを誇ってきた2人区計15区のうち14区に各1~2人の候補者を擁立する予定だ。
受動喫煙対策や待機児童の解消、議会改革などが公約にあがる中、これまでの小池知事の都政運営に対する全都民の審判が初めて下される選挙となる。
麹町の区立公園に、3歳児を自転車のチャイルドシートに乗せてやってきた女性(27)が言う。
「待機児童ゼロが必ず選挙公約にあがるのは、それが実現されていないからですよね。選挙のためのリップサービスではなく、本当に守れる約束をしてほしい。日本の首都の議会選挙なんだから、都民だけではなく、日本中の人たちが政治に希望を持てるような選挙をしてほしい」
都政の行方を占う大一番となる都議選は23日、9日間の舌戦に突入する。
(編集部・山本大輔)
※AERA 2017年6月26日号