

保険、電話、電気・ガス。クルマ…支出を一から見直し、無理ないカットで余裕の年金暮らしへ。固定費を見直し、さらに節約するには? その方法を紹介しよう。
クルマは持っているだけでお金がかかる。コンパクトカーでも、車検代や自動車税、任意保険など必ずかかる費用だけで月1万円程度にはなる。さらに、駐車場代やガソリン代、車両のメンテナンス費などとして、別に月2万円はかかってしまう。クルマを手放せば月3万円は浮く計算だ。これは大きい。
地下鉄やバスなど公共交通機関が十分でない地域では仕方ないが、都市部ではクルマがなくても困ることは少ない。近距離の移動であれば、タクシーを利用しても料金は高くはない。
買い物や送迎などでクルマを使いたいときは、カーシェアリングやレンタカーが利用できる。
三井不動産リアルティが展開するカーシェアリングサービス「カレコ」は、1カ月当たり会費980円を払えば、最短30分から10分単位で利用可能。コンパクトカーで利用時間が6時間以内なら10分あたり130円。6時間パックや12時間パックなどもある。
食事や日用品の費用を削るのはすぐできるが、保険や電話などに比べると難しい面がある。無理に食費を削って、健康を害しては元も子もない。
無理のない範囲で削減するにはどうすればいいのか。子どもと同居していたころの習慣が抜けきれずに、食材を多く買いすぎたり、料理を余分に作りすぎたりする人は結構多い。
保険に詳しいファイナンシャルプランナーの丸山晴美氏は予算が重要だという。
「1カ月間でどんな食材にどれだけ使うかの『予算』を決めないと、どうしても使いすぎてしまう。まず予算を決め、その範囲でやりくりする習慣を身につけましょう。これは食費だけでなく、ほかの支出にも言えることです」
毎月使える額をあらかじめ決め、そこから週単位や1日単位で使える額を割り出す。毎週、毎日の出費をその額に抑えるよう心がけると、自然と買える範囲でおいしいものを作れるようになるという。