うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格。ベストセラー『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』の著者・杉山奈津子さんが、今や3歳児母。日々子育てに奮闘する中で見えてきた“なっちゃん流教育論”をお届けします。
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育児の中で最もストレスがたまる要素はなんでしょうか。私は、「作業を途中で遮られる」点にあると思います。
洗濯物を干そうとするときに赤ちゃんが大泣きするので抱っこしてあやしたり、ご飯をつくっている途中でミルクをあげなくてはいけなくなったり、お風呂の掃除で手が泡だらけのときにオムツを替えることになったり……個人的に一番キツかったのは、寝ていても2時間おきに起こされることでした。皆さんも、疲労に睡眠不足が重なって、毎日頭がしびれるようにつらかった経験があるのではないでしょうか。
■「育児のストレス」と「仕事のストレス」は別のもの
仕事をしている人のストレスがたまる原因は、一生懸命考えた企画が通らなかった、営業で仕事がとれなかったというような、仕事をこなすことの中にあります。そういう意味では、「育児のストレス」と「仕事のストレス」は全く別のものだと考えられます。
仕事では、自分のペースを考えながら書類を完成させることができます。しかし育児では、集中して書類を書いている途中で突然、「寝かしつけるために1時間作業をとめて」と遮られてしまう、それが何度も何度も続くのでいっこうに作業にとりかかれずイライラする、といった感じでしょうか。
作業そのもの自体のストレスより、作業をしょっちゅう一時停止せざるをえなく、自分のペースで動けないことによるストレスが大きいのです。
SNSに投稿された漫画で、「妻が子どもをお風呂に入れるため、その間に夫に皿洗いを頼んだが、夫はやってくれていなかった。仕方なく妻が食器を洗うと、夫は『俺がやるからいいってば』と止めた。しかし奥さんは『誰がやるかではく、手が空いた人が家事を進めることが大事なんだよ。そしたら皆が早く休めるんだ(今は私の手が空いたからやっているだけなのよ)』と思いながら結局自分で皿を洗う」という話が話題になりました。